人は血管から老いるといわれますが、命に関わる心臓病や脳卒中もすべて血管の老化が始まりです。
血管の状態を目で確認できればいいのですが、血管は目で見てチェックすることが出来ません。
でも血管の状態を目で見ることが出来なくても、状態を予測することは可能です。
それが何かというと健康診断の数値の確認です。
ここでは、健診値の見方と血管を守るための食べ物も紹介します。
血管を若く保つ方法として注目したい健診値
動脈硬化という言葉を聞くと、自分は大丈夫かな?と心配になりますよね。
最近は、この動脈硬化が進んでいる人が多いのですが、血圧と血液の質が動脈硬化に大きく関わっていることはご存知ですか?
血圧が高かったり、血液中の脂質や糖が必要以上に多かったりすると、血管の内壁が傷ついたり血管の中が狭くなり血管の老化、すなわち動脈硬化につながっていきます。
(健康診断の数値に注目)
動脈硬化がどれくら進んでいるかは病院で専門の検査を受ければ知ることは出来ますが、専門の検査を受けなくても血管の状態をある程度予測することは出来ます。
その方法が健康診断の数値から読み解く方法になります。
注目したい数値は、「血圧」、「血中脂質検査」、「血糖検査」に関わる数値です。
これらの項目の数値が基準値から離れていればいるほど血管の老化が進んでいるとみることが出来ます。
注意すべきは、数値が基準値より少ししか外れていない場合に、これなら大丈夫だろうと楽観視することです。
たとえ、数値がちょっとの基準越えくらいでも、外れる項目が重なってくると血管の老化が加速する可能性があるとうことを知っておいてください。
(注目すべき具体的な3項目)
①血圧検査
・血圧
血圧というのは、心臓から血液を押し出すときに血管壁にかかる圧力と、心臓が膨らんだ時の圧力のことなのですが、数値が高いほど、血管に負担がかかり、血管の内壁が傷つきやすくなります。
②血中脂質検査
・中性脂肪
糖質や脂肪を摂りすぎると中性脂肪になって血液中に増えてきます。
そうすると血中脂質のバランスがわるくなり動脈硬化の原因になります。
・HDLコレステロール
余分なコレステロールを回収する働きをしています。
この数値が低くなると余分なコレステロールを回収しきれず、血液中に余分なコレステロールが増えてしまいます。
・LDLコレステロール
コレステロールを全身に運搬する働きをしています。数値が高いほど、コレステロールが血中に多くなっている状態です。
③血糖検査
・血糖
数値が高いほど、細胞に取り込まれなかったブドウ糖が血中にあふれている状態
・HbA1c
赤血球のヘモグロビンに血糖が結びついた物質。
この物質は1~2ヶ月間、血液中を循環していて、この物質の量がその期間の血糖の平均値を知る指標になっています。
したがって、この数値が高ければ、血中の糖の量が多かったということになります。
以上あげた項目につてい自分の健康診断結果の数値がどうなっているのか確認してみてください。
数値が基準値から外れていたら注意が必要です。
動脈硬化は早い人は40歳前後から始まります。
こわいのは自覚症状がないので、放置されてとどんどん進行して、ある日突然、脳梗塞や心筋梗塞で倒れ、最悪の場合は命を落とすということです。
自分の血管の老化がどれくらい進行しているかを確認するために、過去数年間の健康診断の数値を確認しましょう。
もしも数値が基準値から離れていっているようであれば、血管の老化が加速しているということになります。
(数値を確認するポイント)
血中脂肪検査では、悪玉といわれるLDLコレステロールに注目しがちですが、注目すべきは中性脂肪の数値です。
中性脂肪の数値が高いと、善玉といわれるHDLコレステロールが減って、余った悪玉といわれるLDLコレステロールが回収されずに体内を循環することになります。
そうすると、LDLコレステロールが血管壁に入り込み、血管の中が狭くなり、動脈硬化が加速度的に進む危険があるといわれています。
実際に、LDLコレステロールの数値が低くても、中性脂肪の数値が高ければ、心筋梗塞を起こしやすいとうデータがあります。
(血管の状態を知るための、もう一つの指標)
注目すべき3項目を紹介してきましたが、もう一つ別の指標について紹介します。
それは、肝機能検査のALT(GPT)の数値です。
これは、何を表しているのか?
肝臓は、血液中の余分な脂質をため込む働きをします。
そして、脂肪をため込むとALTの数値が高くなります。
ALTの基準値は30以下U/1となっていますが、20U/1以上になったら血液中の脂質が過剰になってきたということです。
30以下だからといって安心せずに、20以上の場合は対策をした方が良いですよ。
血管を若く保つ食べ物はなに?
血管を若々しく保つためには、毎日の食生活が大事です。
血管を若く保つための食生活の合言葉は「オサカナスキヤネ」です。
この言葉は、食品の頭文字をとったものです。
・オ~オリーブオイル
・サ~サカナ(魚)
・カ~カイソウ(海藻)
・ナ~ナットウ(納豆)
・ス~ス(酢)
・キ~キノコ(茸)
・ヤ~ヤサイ(野菜)
・ネ~ネギ(ねぎ、にんにくなど)
これらの食品は、血管を若く保つのに良い食品となります。
青魚に含まれているDHAやEPAは余分なコレステロールを減らし、血液をサラサラにする効果があります。
また、野菜や海藻やきのこ類も血糖やコレステロールの増加を防ぎ、血糖値や血圧の上昇を抑える効果があり、毎日摂りたい食材ですね。
まとめ
血管を若々しく保つために健康診断の数値に注目することと、血管の老化の防止に役立つ食材について紹介しました。
血管の老化は自覚症状がないために、普段から血管の老化防止に対する意識をもつことが大切ですね。
毎日の食生活に注意して、健康な体を維持できるように努めましょう。